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2012/09/11

『グランド・ジャット島の日曜日の午後』

ジョルジョ・スーラ『グランド・ジャット島の日曜日の午後』
 『グランド・ジャット島の日曜日の午後』というタイトルのこの作品は、19世紀末フランスの新印象派の画家、ジョルジョ・スーラの代表作。
点描表現で描きあげられ、新印象派、ポスト印象派の時代のフランス絵画を代表する作品として知られている。

ご覧のように、この絵画には夏のある日に水辺でおもいおもいの時間を過ごしている人びとが描かれており、そこからはなんともメロウな空気感が漂っているように感じる。
場所はタイトルにもあるようにグランド・ジャット島なわけだけど、グランド・ジャット島は、パリ西部のセーヌ川に浮かぶ中州なのだそう。

大阪人としてはこれを聞いて思い浮かべるのはやはり中之島。
中之島も堂島川と土佐堀川に挟まれた中州だからね。

グランドジャット島

中之島
スーラが『グランド・ジャット島の日曜日の午後』の制作に着手したのが1884年。
中之島公園が大阪市初の市営公園として整備されたのが1891年。

1900年以降、中之島には大阪図書館(大阪府立中央図書館)や中之島公会堂(大阪市中央公会堂)をはじめ、学校や病院(大阪大学)といった施設が、市民の寄付などによって建設・設置されていったことを考えると、中之島には多くの人が集まっていたのはまず間違いがなさそう。

てことは
もしかしたら、明治時代の「中之島の日曜日の午後」もグランド・ジャット島同様に、メロウな空気感を漂わせていたのかもしれないね。
なんてことを妄想をしてしまわずにはいられないのは僕だけだろうか。
当時の中之島公園を描いた絵や写真を調べて確認したい気もするけど、見たらがっかりしそうな気がしなくもないのはここだけの話。

大阪が「水都大阪」をキーワードにまちづくりやシティプロモーションを展開しているのをご存知でしょうか?
あまり知られていないかもしれないけど、大阪にはこうした動きがあって、そのシンボルイベントである「水都大阪フェス」というのが、2009年から毎年秋頃、中之島公園をメイン会場に開催されている。

去年から引き続き、今年の「水都大阪フェス2012」のテーマも「水辺のまちあそび」。
ということで、そのテーマに沿ったプログラムが多数実施されるのだけど(かく言う僕自身、あるプログラムのオーガナイザーとして参加するのだけど)、個人的にこのイベントの目標は『グランド・ジャット島の日曜日の午後』だと感じている。
事務局は「都市の水辺の魅力を使いこなす」「まちで楽しみを分かち合う」「大阪に誇りと愛着を持つ」という3つを目標に掲げているけど、目指しているのは『グランド・ジャット島の日曜日の午後』だと言えるんじゃないかなと。
そう勝手に解釈しているわけだけど、決してとんちんかんなことを言っているわけではないと思う。

あの賑わい。
あの空気感。
「水都大阪」の目指すべき姿が『グランド・ジャット島の日曜日の午後』にある。

明治時代の中之島がどうだったかは知らないけど、「水都大阪フェス2012」の期間中くらいは、『グランド・ジャット島の日曜日の午後』に近づけるんじゃないかな。
皆さんも「中之島の日曜日の午後」を味わいに、「水都大阪フェス2012」に来てはいかがでしょうか?


■  水都大阪フェス2012『チャレンジウィーク』
 平成24年10月13日(土曜)〜10月21日(日)
    中之島公園ほか
 公式ホームページ:http://www.osaka-info.jp/suito2012/

2012/09/09

green drinks


みなさんはgreen drinksをご存知ですか?
green drinksとは「エコ」や「サスティナビリティ」、「コミュニティデザイン」「ソーシャルデザイン」なんかをテーマに開催される飲み会のことです。
NYやパリ、北京をはじめ、アルゼンチンからジンバブエまで、世界800以上の都市で開催されており、日本でも広がりをみせています。

年齢や職業といった所属を超えて、「人と人の思いをつなげる“出会いの場”」でもあるgreen drinks
そこで仲間を作った人もいれば、仕事を見つけた人もいます。
自分のアイデアをブラッシュアップする場として活用している人もおり、それぞれが偶然の出会いを楽しめるのがこのgreen drinksの魅力。
green drinksのホームページには世界各地で開催されているgreen drinksの雰囲気を味わえる動画「Video featuring Green Drinks」が多数アップロードされているのでチェックしてみて下さい。

日本では国内外のソーシャルグッドなアイデアを紹介しているウェブマガジン「greenz.jp」のメンバーがgreen drinks Japanを立ち上げ、日本にgreen drinksを広めようと活動しています。
その甲斐もあってか、現在では日本でのgreen drinksの開催地は79都市(2012年9月)もあるんだとか。
あなたのまちでもgreen drinksが開催されているかもしれません。
green drinks Japanでは日本で開催しているまちの一覧が見れます。
興味のある方は探してみて下さい。


green drinksには開催にあたって、11のルールが設けられています。
それがこれ↓↓↓

The Green Drinks Code —11のルール

1.Open(オープン)
  green drinksは誰でも参加OK。初めての人でもオーガナイザーがいろいろな出会いが起
  こるように参加者を紹介してくれるので心配ありません。

2.Freeform(自由)
  特にテーマやお題が決まっているわけではありません。オーガナイザーがテーマや運
  営の仕方を自由に決めることができます。環境問題はじめ、社会問題や働き方、お金
  の使い方など、テーマやお題は多岐に渡っています。

3.Regular(定期開催)
  定期開催が基本。多くのgreen drinksは毎月一回開催されているようです。

4.Simple to Organize(シンプル)
  コストを抑えてシンプルに。知り合い同士からはじめて、少しずつ広げてゆきましょ
  う。

5.Self-replicating(自己複製型)
  一度green drinksに参加した人は、口コミでどんどんその魅力を広げてくれます。中に
  は自分でやりたくなる人も。←僕自身、「green drinks Tanimachi」に参加して、こうし
  てgreen drinksをブログで紹介しちゃっています(笑)

6.Local(ローカル)
  移動時間45分圏を目安に。近くのgreen drinksの開催日と日程が被らないように調整し
  ましょう。

7.Agenda Free(自由な議論の場)
  green drinksは告知イベントではありません。特定の立場からトークはあっても、その
  後にどんなことでも自由に話せる時間を用意しましょう。

8.Non Profit(非営利)
  非営利開催が基本。ただし、「自由な議論の場が担保される」という条件付きではス
  ポンサーをとることは構わないそうです。

9.Decentralized(分散型)
  最低限のルール(The Green Drinks Code)やウェブサイトの管理以外は、中心となる組
  織というものはありません。それぞれの街で、それぞれのやり方で開催しましょう。
  決まったロゴもないので、自由に作ることも可能。

10.Run Responsibility(責任ある運営)
  オーガナイザーはやるからには責任のある運営を。最低限のルール(The Green Drinks
   Code)を守ることや情報発信など参加者への対応もしっかりと。

11.Fun(楽しい)
  実際に開催すると、楽しいことがたくさん!

あなたのまちでまだgreen drinksが開催されていないのであればチャンスです!
あなたがオーガナイザーになってgreen drinksをはじめてはどうですか?
登録はgreen drinks Japanのコチラのページからできますよ!

2012/08/17

ジェントリフィケーションがすすむ北加賀屋


北加賀屋では「ジェントリフィケーション」が進行している。
「ジェントリフィケーションとは、もともと衰退した街に、①新しい産業部門に従事する人、新しい職種に関わるなど、新しいワークスタイル、ライフスタイルをもつ、②年齢的には若い人たち、が魅力を感じて居住・就業を始めることによって、地域が活性化することをいう」のだけど、近年の北加賀屋の動きはまさにこの「ジェントリフィケーション」という言葉で説明できる気がしてならない。

北加賀屋とは大阪市住之江区にある地域で、かつては造船所や家具工場が立ち並び、日本の高度成長を支えた工業都市として賑わいがあったよう。
でも、90年前後には産業構造の転換や景気の悪化などの理由から、企業の倒産・撤退が相次ぎ、空き家や空き店舗、空地が目立つようになり始め、地域は少しずつ元気をなくしていったという。

2004年。
アートプロデューサーの小原啓渡さんが名村造船所跡地を「可能性が詰まった宝島」と感じたことが北加賀屋の転機となった。
名村造船所跡地には4万㎡にも及ぶ広大な敷地に立巨大なドッグや倉庫が立ち並ぶ。
小原さんは「ここをアート実験場にしたい」と土地保有会社である千島土地さんに提案し、了承・協力を得る。
そうしてできたのが、現在の「クリエイティブセンター大阪(CCO)」というわけである。
旧工場は音響・照明などの機材がそろう本格的な音楽スタジオ「STUDIO PARTITA」に。
旧事務所棟内は創造スペース「BLACK CHAMBER」に。
他にも工房や簡易宿泊所、水上ステージなどがリノベーションを通じて生み出されている。

ライブやイベントなどをはじめとした芸術文化の発信地として活用されているCCO
2010年からは「DESIGNEAST」の会場としても使われている。
これは「世界の”EAST(東)に位置する大阪。この街を"国際水準のデザイン/思考の発信場"とすることで、『大阪』という都市の新たな可能性を見いだす試み」として開催されているイベント。
2009年はプレイベントとして「DESIGNEAST00」が中之島BANKSで開催されたのだが、2010年からは場所をCCOに移し実施されている。
毎年テーマが設けられており、2010年は「ソーシャル・サスティナビリティ」、2011年は「周辺と中心」、2012年の開催(2012915日〜17日)も決まっており、今年は「状況と対話」をテーマに実施される。
恒例となったこのイベントであるが、毎年多くの創造産業に従事するゲストや参加者で大きな盛り上がりをみせている。

また、2008年にはCCOが北加賀屋の旧ビジネス旅館をリノベーションし、アーティスト・イン・レジデンス施設「AIR大阪」を開設し、これを皮切りに、2009年からは北加賀屋エリアを「創造性あふれる魅力的なまちに変えていく試み」として「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ構想」を提唱。
北加賀屋エリアに「クリエイティブ・クラス」が集うような取り組みを進め、国内外に情報を発信していくことで、「北加賀屋エリアの文化や魅力が向上するよう」、まちづくりを進めていこうというものだ。
こうした動きもあってか、2009年には“もうひとつの社会を実践するための恊働スタジオ”として「コーポ北加賀屋」がオープン。
かつて家具工場だった場所をリノベーションし、アート、オルタナティブ・メディア、アーカイブ、建築、地域研究、サークル、NPOなど、様々な業種・業態の創造産業に従事する人たちが入居し、活用している。
2010年にはNPO法人「Co.to.hana」さんが北加賀屋駅にほど近い場所で活動を開始し、デザインの力によって社会的課題や地域が抱える課題の解決を目指して、団体や企業、行政とともに業務を行っているという。

最近の動きとしては「北加賀屋クリエイティブファーム」というプロジェクトがある。
このプロジェクトは単に土地を個人で分割して活用するといった「共同農園」というわけではなく、複数の参加者がチームを組んで、チーム単位で農園を活用していく「恊働農園」ともいうべき手法で運営されている。
チームでミーティングを開きながら、管理・運営方法などを検討しながら進めていくので、野菜作りを楽しめるだけでなく、世代や所属を超えたコミュニティの形成が期待でき、更にはプロによる指導も受けられるという。
現在の農園は1カ所だけど、運営側には、今後、農園の数を増やしていこうとの考えがあるようだ。

これまでざっと北加賀屋の動向について概観してきたけど、今、北加賀屋は「クリエイティブ・クラス」を集めていると言ってもいいんじゃないだろうか。
「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ構想」もあり、「北加賀屋クリエイティブファーム」も動き出しているし、「DESIGNEAST」の注目度も年々上がっている気がするし。
これから北加賀屋の「ジェントリフィケーション」はますます加速するかもしれない。
北加賀屋に「クリエイティブ・クラス」が流入していくことで、北加賀屋のまちがどう変わるのか。
いくらハードを整備しても、政策を作っても、結局まちを変えるのは人だったりするからね。
「ジェントリフィケーション」を「クリエイティブ・クラスによる都市再生のプロセス」と分析する学者もいるし、これからの北加賀屋の動向が気になるところ。

2012/07/08

天の川の中心で愛を叫んみてはどうですか?


77日には毎年、全国各地で七夕にちなんだイベントが実施されますが、七夕発祥の地である枚方、交野でももちろん行われました。枚方市と交野市、そして両市を流れ天野川と並走する路線(交野線)をもつ京阪電車の3者が連携し、イベントを実施したようです。「織姫☆彦星 七夕の出会いイベント」と題されたこの企画は、「ひこぼしくん」が枚方市駅から(「ひこぼしくん」「おりひめちゃん」がデザインされた)ラッピング電車に乗って、「おりひめちゃん」が待つ私市駅まで会いに行くというもの。私市駅では他の人気の「ゆるキャラ」たち(枚方文化観光協会の「くらわんこ」「にらにゃん」やゆるキャラグランプリの「くまモン」もいたようです!)が2人の出会いを祝福したそうです。枚方市、交野市、京阪電車の3者は今後も、『七夕伝説 出会いのまち』としての地域活性化に向けて連携し、魅力を創造、発信していくとのこと。

その他、交野市では毎年、7/67の二日間、織姫を機物神社で「七夕祭り」が行われ、大きな盛り上がりをみせていますし、枚方市では七夕関連イベントとして、地元産の農作物などが並ぶ街中市「七夕マルシェ」や350×350の街コン「七夕ひらコン」、「七夕キャンドルの夕べ」といったキャンドルイベントも実施されたようです。

ですが、どれもいまいちパッとしないという印象。というのも、どのイベントも“七夕発祥の地”ということを無理矢理ねじ込んだ感があって、「それ、七夕関係なくね?」と思ってしまうから。機物神社の「七夕祭り」はいいにしても、マルシェにしても街コンにしてもキャンドルナイトにしても、どこの地域でも、七夕じゃなくてもやってますよね。なんか、もっと七夕のストーリーを活かしたイベントはないものでしょうか?

そんなことを思っていたら、別の地域でやっていました。七夕とマッチするようなイベントを。

群馬県吾妻(あがつま)嬬恋(つまごい)村。「日本一のキャベツの産地」として名を馳せるこの村はこれといった観光資源がないという課題を抱えていました。そこで注目したのが「嬬恋村」という村名。この村名は「日本武尊(やまとたけるのみこと)碓日坂(うすひのさか)(今の鳥居峠)にお立ちになって、亡き妻弟橘姫(おとたちばなひめ)を追慕のあまり『あづまはや(我が妻よ)』とおなげきになって妻をいとしまれたという故事にちなんで名づけられた」という何とも素敵な由来があるそうです。この由来を観光資源として活用しようと始まったのが「キャベチュー」こと「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」というイベント。元ネタは当然『世界の中心で愛を叫ぶ』です。「夫婦環境倦怠感削減実験プログラム」として、普段はミエとテレとタテマエとセケンテーを気にして妻や恋人に対して愛情をひた隠している男たちが、それらを手放し、愛を叫ぶ!というもの。
そしてこの愛を叫ぶイベントは全国各地に波及しつつあるそうです。夫婦岩のある三重県伊勢市では「『夫婦の街』の中心で愛を叫ぶ」(メオチュー)が、鳥取県鳥取市では「砂丘の中心で愛を叫ぶ」(サキュチュー)というように、「××チュー」は拡がりをみせています。
※詳しくは「日本どこでもチュー連合


七夕伝説発祥の地である枚方、交野。どうせやるなら七夕伝説に関係ないイベントをするよりこんなイベントをすればいいのに。織姫と彦星は会えなくて「催涙雨」を降らすくらいに愛のある夫婦なんだから、マルシェや街コンなんかよりこっちの方がずっと七夕にマッチしてる。「天の川の中心で愛を叫ぶ」(アマチュー)でどうですか?

 愛を叫びたい愛妻家の方は日本愛妻家協会をチェックしてみて下さい。

七夕伝説発祥の地


織姫と彦星は新婚生活をエンジョイするあまり、仕事をさぼりがちに。そのことに怒り狂った天帝は2人を天の川を隔てて引き離しました。でも、2人があまりにも悲しそうにするので、天帝は「1年に1度、77日の夜にだけ」という条件で、2人が会うことを許しました。すると、2人は相手に会える77日を楽しみに、毎日仕事に励みましたとさ。めでたし、めでたし。

というのが七夕伝説ですね。日本人であれば、誰もが耳にしたことがある話だと思います。ちなみに、この日(77日)に降る雨のことを「催涙雨」といいます。77日にだけ会うことを許された織姫と彦星ですが、この日に雨が降ると、天の川の水かさが増して川を渡れず、2人は会うことが出来ません。というわけで、この日に降る雨は、織姫と彦星が相手に会えない悲しさのあまりに流す涙だとされ、「催涙雨」と呼ばれるそうです。

この七夕伝説、日本における発祥の地をご存知でしょうか?実は大阪の枚方(ひらかた)と交野(かたの)辺りだと言われています。七夕祭りで有名な仙台ではないんです。ご存知でしたか?
大阪府の北東部に位置する現在の枚方市と交野市一帯は、平安時代頃には「交野が原」と呼ばれており、日本における七夕発祥の地と伝えられているのです。両市には「天野川」が流れ、「かささぎ橋」「逢合橋」といった七夕伝説由来の橋がかかっています。

5月末、枚方市産業振興キャラクターとして「ひこぼしくん」が発表されました。お隣の交野市には交野市産業PRキャラクター「おりひめちゃん」(こちらは20104月から活動開始)がいるんですが、ゆるキャラとして行政区分を超えて“ペア”となっているのは全国でも珍しいんじゃないでしょうか?伝説では年に1回しか会えない織姫と彦星ですが、「おりひめちゃん」と「ひこぼしくん」はどうなのでしょう?気になるところです。

「ひこぼしくん」と「おりひめちゃん」