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2012/02/21

キュレーター


「美術館やギャラリー、あるいは街中の倉庫など、場所を問わず、展覧会などの企画を立てて実現させる人の総称がキュレーターです。形式も展覧会に限らず、パフォーマンスなどのイベントや出版物という形式を取ることもあります。『作品を選び、それらを何らかの方法で他社に見せる場を生み出す行為』を通じて、アートをめぐる新たな意味や解釈、『物語』を作り出す語り手でもあると言えるでしょう」(「美術手帳」2007年12月号)

日本語では「学芸員」と訳される「キュレーター」。
今やキュレーターは美術館や博物館のスタッフだけを指す言葉ではありません。
美術館や博物館の枠を超えて、様々な業界や分野でキュレーターが誕生してきているんです。

私たちが生きる現代は情報が氾濫した時代だとよく言われますよね?
インターネットが当たり前になってからというもの、世の中の総情報量、「選択可能情報量」は爆発的に増加したのは周知の事実。
しかも情報量は増加の一途をたどり、常に既に増殖際を続けています。
でも、残念なことに人間が消費できる「消費情報量」は昔も今もそれほど変わりはしていません。
このことは何を意味しているか?
人が処理しきれない情報、つまり、情報のゴミが出続けているのです。

そこで重宝されるのが、キュレーター。
普通、情報にはタグがつけられて、きちんと整理されているわけではないですよね。
キーワード検索するにしても、検索結果が何万件、何百万件になることなんてのはざらにあるわけですし、たとえ有益とされるサイトが検索結果のはじめの方に表示されたとしても、そこには自分の求めている情報がないかもしれない。
自分の必要とする情報を見つけ出そうと、「宝探し」でもするかのように、あっちのサイトこっちのサイトと、いろいろ飛び回った経験がある人も多いんではないでしょうか?
暇な時ならまだしも、インディ・ジョーンズじゃあるまいし、いつだって「宝探し」に時間と情熱を注げるわけじゃありません。

そんな時に、自分の欲しい情報がまとまっていたらどうでしょう?
美術館や博物館の展示みたく、あるコンセプトに沿って上質の情報が展示されていたら?
例を挙げるなら、YouTubeや2ちゃんねるのまとめサイト、TogetterYahoo!ニュースなどなど。
こうした情報を編集してアウトプットしてくれているようなサイトにアクセスすれば、あちこちサイトを飛び回る必要もないし、時間も有効に使える。
手間が省けて助かりますし、ありがたいですよね。

情報が溢れている時代だからこそ、情報を選別し、意味と価値のある情報を分かりやすいカタチで示してくれる、そんな人が必要になってくる。
佐々木俊尚さんの言葉を借りれば、「情報のノイズの海からあるコンテキストに沿って情報を拾い上げ、クチコミのようにしてソーシャルメディア上で流通させるような行い」が大きな意味をもつわけです。

このような行いをしてくれる「キュレーター」、今後ますます増えてくれるといいですね。

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